【サステナビリティ・フェスティバル】スウェーデンのマルメからデンマークのサムソ島を目指す

今日はデンマークのサムソ島に行きます。
往復10時間以上の長旅になる予定なので、早朝6時に起きました。

カイさん現れず

昨日、カイさんが朝7時に洗濯をしてくれるという話だったので、朝食を食べながら待っていました。
が、 7時15分になっても一向に起きてくる気配がありません。

私の英語力不足のため、誤解が生じたのかもしれません。

サムソ島行きのフェリーに乗るためには、8時半には宿を出発する必要があります。
このまま待っていてはフェリーを逃す恐れがあるので、自分で洗濯機を動かしてみることにします。

スウェーデン語表記の洗濯機

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しかし、全てがスウェーデン語表示の洗濯機。
一筋縄ではいきません。
どのボタンを押しても全く反応がありません。
そもそも電源ボタンが見当たりません。

試行錯誤する事、約10分。
乾燥機のところに、
「乾燥機や洗濯機を使ったら、背後の電源をOFFにする事」
との貼り紙を発見しました。
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洗濯機の背後の空間を見やると、ブレーカーのスイッチのようなものが見当たりました。
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こちらのスイッチを下に引くと、電源が入りました。
これでやっと洗濯機を動かすことができます。

洗濯用粉末をトレイに入れ、ツマミを時計で言う0時の位置に合わせてから、ツマミを「50」(水温50度)の位置まで回します。
洗濯機が動き出しました。

途中で様子を見に行くと、泡まみれで洗濯物が見えないほどです。
洗剤を入れすぎたか、水温が高すぎたか、いずれかの可能性があります。
とはいえ今さら何もできないので、終了を待ちます。

しかし、洗濯機の終了まで時間が掛かります。
8時40分になってやっと終わったように見えます。
が、終了を知らせるブザーも何も鳴りません。
1分ほど待っても反応がないので、「UNLOCK」のボタンを押したらドアが開きました。
たぶん終わったのでしょう。

超特急で洗濯物を干して、自転車で出発します。
既に8時45分です。

サムソ島に向かう

昨日、駅までの道を下見しておいて良かったです。
約15分でトリアンゲルンの駅に到着。

フェリーが出発する「カルンドボルグ」までの切符を買いたかったのですが、行き先に「カルンドボルグ」が出てきません。
仕方ないので、コペンハーゲンまでの往復の切符を買います。
往復で210スウェーデン・クローネです。
(2015年06月現在:約3,000円)
駅の券売機ではクレジットカードを使えるので、スウェーデンの通貨を持っていなくても切符を買うことができて便利です。

電車で橋を越えてコペンハーゲンに着きました。
トリアンゲルン~コペンハーゲンの間は約32分です。
ここからが勝負です。

乗り換えの8分の間に、カルンドボルグ行きの電車の切符を買わなければいけません。
ちなみに、乗り換えルート検索には「Rejseplanen」のサイトを使いました。
※右上に「English」のリンクあり。

しかし、駅のすぐ外の券売機はスウェーデン(トリアンゲルン)にあったのと同じタイプのやつで、「カルンドボルグ」が出てきません。

プラットホームの階段を上がったところにも券売機がありました。
そちらで試してみると「カルンドボルグ」が表示されるではありませんか。
どうなっとるのか。

疑問はさておき、切符を購入します。
往復で278デンマーク・クローネです。
(2015年06月現在:約5,500円)
現金を消費してしまいたかったのですが、カードしか受け付けていない模様。
仕方なくカードで支払います。

後ろから舌打ちが聞こえます。
後ろに並んでいるお客さんも急いでいるのかもしれません。
知ったことか。

切符購入後、何とか電車に間に合いました。
しかし、指定席券を購入できなかったので、空席に座っていいかどうか判断がつきません。
ドイツ鉄道では、網棚の下の表示を見れば、空席かどうか何となく分かったのですが、ここはデンマーク。
液晶表示もデンマーク語です。

諦めて、列車連結部のトイレのすぐ横にある補助席のような席に座る事にしました。

デンマークの切符は打刻が必要

しばらくすると、乗車券チェックの人が回ってきました。
切符を見せると、
「駅にあるパンチャーで打刻する必要があります。カルンドボルグに着いたら、二回分打っておいてください。」
と言われました。
そうだったのですね。

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打刻後の切符。

列車内のWiFiがオープンだったので使おうとしましたが、有料の登録が必要だそうです。

カルンドボルグ駅

約1時間30分後、カルンドボルグに到着。
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駅前はさびれています。

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店はセブンイレブンがあるくらいです。
デンマークでは至るところにセブンイレブンを見かけます。
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マフィン一個で19デンマーク・クローネ(2015年06月現在:約380円)と、強気の価格設定です。

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フェリー乗り場は駅の目の前です。

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風力発電のタービンが並んでいます。

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(たぶん)熱供給の施設っぽいです。

フェリーの券売所は無人です。
今日が日曜だからなのか、人件費節約のためなのか。
カルンドボルグからサムソ島までは、大人一人片道106デンマーク・クローネです。
(2015年06月現在:約2,000円)

ネットで調べた額よりずいぶん高いです。
ネットを当てにし過ぎるな、という警告として受け止めます。

購入していたら、
「どうやって切符買うんですか?」
と人から声を掛けられました。

『いや、私も初めてなんで、合ってるかどうか分かりませんよ』
と伝えた上で、購入を手伝いました。
一日一善です。

サムソ島行きのフェリー

でっかいフェリーが来ました。
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車ごと乗り込む人々も大勢います。

フェリーが出港しました。
甲板にも出られますが、ものすごい風です。
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洋上風力発電が地上より効率的だというのも、うなずけます。

寒くなってきたので船内に避難。
フェリー内にも食堂があり、日本円で1,000~2,000円くらいで食事もできます。
持参してきたサンドイッチとバナナで昼食を済ませます。

サムソ島上陸

出港から約75分後、サムソ島に到着。
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「サステナビリティ・フェスティバル」(持続可能性祭)の会場になっている「エネルギー・アカデミー」を目指します。

途中で向こうから来た自転車の親子連れに道を尋ねます。
「あら、フェスティバルの会場の事ね?」
と即答されました。
フェスティバルは有名なようです。
これは期待できそうです!

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砂浜と海岸沿いを歩いていると「エネルギー・アカデミー」の看板が見えてきました。
その先に会場が!!

こじんまり

なんともこじんまりした雰囲気です。
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ちょっとガッカリですが、普通に考えればこんな秘境まで大勢の人が来るわけないでしょう。

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テントの中では展示がいろいろありましたが、全部デンマーク語なのでまったく分かりません。

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太陽光パネルが天井に敷き詰められた、アカデミーの事務所に入ってみます。
何やらセミナーのようなものも開催されていましたが、やはりデンマーク語。
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まったく分かりません。

英語で書かれた冊子があったのでもらおうと思いましたが、「20クローネ(約400円)」という記載があります。
とはいえ、レジも担当の人もいないため、誰に払っていいのか分かりません。

隣のガラス張りのスペースに人がいましたが、何やら打ち合わせ中のご様子。
そこに顔を突っ込んで話しかけている人がいました。

その人が出てきたので、
『ここで働いている方ですか?』
と、声を掛けると、
「たまにね。職員というわけではないよ。」
という答えが。

冊子の購入代金を誰に渡せばいいのか聞いてみたところ、
(打ち合わせ中の女性を指差して)「彼女に聞いてみな。」
と言われました。

打ち合わせ中のようでしたが、無理矢理割り込んで質問してみたところ、
「ああ、それね。タダであげるわよ」
との事で、もらうことにしました。

マネージャーさんに遭遇

そうこうしていると、セミナー会場から出てきた一人のおじさんが声を掛けてきました。
「やあ。君は誰だい?」
と。

『日本から来た観光客です。環境政策に興味があってドイツとデンマークを旅しています。』
と伝えると、
「日本か。私も二年に一回くらい行ってるよ。
昨日、ピースボートから戻った所なんだ。
ピースボート知ってるだろ?」

と言われました。

ピースボート?環境保護団体の事だったか?(それはグリーン・ピース)
と思い、一瞬答えに詰まります。
『ああ、知ってますよ。』
と生返事を返すのが精一杯。
※「NGOピースボート」とは国際交流を目的とした世界一周の船旅を運営している団体。

「ところで君は仕事は何をしているんだね?」
と訊かれました。

『ライターです。環境分野に関する本を書こうと思ってリサーチ中です。』
と答えます。

おじさんが話を続けます。
「日本にはISEPという環境NPOがあるよな。あそこの飯田さんとは私も知り合いだよ。15年来の友人のように感じるよ。
ところで、私はここのマネージャーだよ。」
との事。

あれ?この人、よく取材記事に出てる人か?
と思い、
『あなたの記事を見たことがあるかもしれません。有名な方ですよね。名前は忘れましたが。』
とさらりと失礼なことを言ってしまいました。

「それじゃ、楽しんでいってくれ」
と言われてお別れしました。

太陽光パネルの電力で照明を動かす展示物などが設置されていました。
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歩き疲れたので、ベンチにいた人たちにコーヒーを飲めるところが無いか質問したら、まさにそこでコーヒーを売っていました。
20デンマーク・クローネでした。

サムソ島を散歩

コーヒーを飲んだ後、会場を後にして周囲を散歩します。
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自転車のレンタルもやってました。
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一日70デンマーク・クローネです。
(2015年06月現在:約1,400円)
もったいないので歩きます。

風力発電のタービンの近くまで歩いてみようと思いましたが、やはり風車は近くに見えて遠かったです。
歩行者にはあまり優しくない道路です。
車がすぐ横を猛スピードで走り、歩道は腰の高さまで伸びた雑草に覆われています。

途中、売りに出ている(っぽい)家を発見。
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値段は不明ですが、気になります。

しばらく歩いていると、親切なドライバーの方が、
「乗っていくかい?」
と声をかけてくれました。

『ありがたいですが、風車の近くまで行くだけなので結構ですよ』
と感謝をお伝えします。

どうやら、私有地を横切らないと風車のふもとまでは行けそうにないので、この辺で諦めます。
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来た道を戻ります。
フェリー乗り場まで戻り、帰りのフェリーを待ちます。

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サムソ島の風景や空の色は、北海道に似ている気がします。

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電気自動車のスタンドもありました。

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帰りのフェリーに乗ります。

コペンハーゲンの「MAD」で買い物

コペンハーゲンに到着した時は既に夜の8時半。
スウェーデンに着く頃にはスーパーが閉まっているかもしれないので、 コペンハーゲンのスーパーマーケット「MAD」で明日の朝食の食材とお酒を購入します。
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トリアンゲルンに到着し、駅の券売機でバスの一日券の買い方を調べます。
「Buy Ticket」ではなく、「Event」という左メニューから買えるようです。

ホストさんと対面

宿に戻ると、ホストさんが帰宅されていました。
友人(隣人?)のリンダさんもご一緒です。

ホストさんは、マルチメディアや広告関係のお仕事をされていたそうで、現在は転職活動中。

そういえば、スウェーデンのスーパーではお酒をほとんど売っていなかったので、ホストさんに質問してみました。
すると、
「国が認めたお店でしか販売できないので、スーパーではアルコール度数の低いものしか売れないんだよ」
との事でした。

残っているベーコンでカルボナーラを作って食べます。
明らかに塩分取りすぎです。
帰国後、デトックスが必要です。

移動しまくりの一日でした。