本日はブレーメンからハンブルクに移動します。
宿主のエドゥアルドさんにお礼を言ってから出発しようと思い、母屋の呼び鈴を鳴らしましたが反応がありません。
日曜の朝なので遅くまで寝ているのかもしれません。
安眠を妨げるのも悪いので、書き置きをして宿を出ます。
「Am Brill」で路面電車を降り、そこからは徒歩でブレーメン中央駅に向かいます。
宿からブレーメンの駅までは30分ほどです。
「閉店法」のもたらすゆとり
日曜の町はとても空いています。
日曜日を休みにする「閉店法」(Ladenschlussgesetz)の影響です。
JETROのレポートによれば、年4回は日曜日の営業が認められているようです。
(出展:帝国書院)
「閉店法」によって日曜日の買い物は不便になりますし、経済指標面では間違いなくマイナスでしょう。
それでも町全体が持つ日曜日のゆとり感は、数値には換算できない豊かさを実感させてくれます。
マクドナルドやスターバックスが日曜日でも営業しているのは、外資だから州法の影響を受けないのかと思っていましたが、実際は「飲食店だから」という例外規定のためだそうです。
(出展:教えてgoo)
「じゃあ、他の飲食店も全部日曜オープンすればいいじゃないか」
という声もありそうですが、そこは昔ながらの習慣を重視する地元企業と、利益重視のグローバル企業の差なのかもしれません。
「閉店法」を日本に導入しようとしたらどうなる
日本にこの「閉店法」を導入しようとしたらどうなるのか、妄想してみます。
経済界:「経済成長の妨げになるし、企業の売り上げや利益が減るだけでいい事ないじゃないか!断固反対!」
商店経営者:「一番の稼ぎ時に休むなんて信じられない!反対だ!」
労働者(正社員):「もともと日曜休みなんだからメリットは無いよね。買い物が不便になるだけじゃないか!いやなこった!」
労働者(非正規):「日曜日は時給も高いのに、休みになったら給料が減って生活できないじゃないか!ゼッタイ反対!」
どうやっても有権者の支持は得られないような気がします。
例えば、
- 商店主に対して、日曜分の店の家賃を国が負担
(だから日曜は営業しないでね) - 日曜も働いている非正規労働者には、日曜分の給与を国が支給
(だから日曜日は休んでね)
という手も考えられますが、ただでさえGDPが減って税収も減っている状況でしょうから、
「そんな財源どこにあるの?」
という話になるのが必然。
結論としては、
「日曜は安息日」という習慣の無い国では、「閉店法」の導入は難しい、
という事かもしれません。
ハーブルグ(Harburg)に到着
ブレーメンからハンブルクまでは、電車で1時間半ほど。
料金は約16ユーロでした。
この二つの市は、隣町みたいな感じです。
ハンブルクでの宿は、「Harburg」(ハーブルグ)という場所に予約しました。
宿を予約した時は、「Hamburg」の(m)を(r)と間違えて記載しているのだろう、Webサイト上の誤植だろうと思っていましたが、「Harburg」で正しいスペルでした。
ハーブルグは、ハンブルクから電車で20分ほどの所にある、緑豊かな公園群に囲まれた住宅街です。
チェックイン予定時刻より5時間(!)も早く駅についてしまったため、暇でしょうがありません。
駅近くのショッピングセンターに、WiFiの利用でいつもお世話になっておりますマクドナルドがありました。
入ろうと思いましたが、 ショッピングセンター全体が日曜でお休みでした。
どうにもならないので、ハンブルク中央駅(HarburgではなくHamburg)に行ってみることにします。
ダフ屋に声を掛けられる
電車のチケットを買おうと券売機に行くと、
「一日乗車券いるか?」
と言ってきた若者がいました。
『くれるんか?センキュー!』
と返したら、
「マネー!」
と言われました。
ただのダフ屋じゃないか。
「片道切符で充分だから、要らないよ」
と伝えて断りました。
どうも私が券売機の前に立つと、観光客オーラが発せられるようです。
ハンブルグ中央駅に到着
ハンブルク中央駅に着きました。
なかなか巨大です。
駅前には野菜や果物を売っている屋台もあります。
「閉店法」などお構いなく、日曜にも関わらず営業しているスーパーもあります。
マクドナルドもKFCもスタバもあります。
全てのお店が大混雑です。
一通り駅ナカを歩いた後、駅のベンチで昼食を摂ります。
昨日、スーパーで買っておいたパンとリンゴです。
昼食後、駅の観光案内所で周辺地図と路線図をもらいます。
マックでWiFiを使おうと思いましたが、電波が悪くて使い物になりません。
ネットは諦めて、駅を出て周辺を散策します。
港沿いのベンチで休憩します。
ジョギングしている人たちが大勢います。
見るからに健康そうです。
駅ナカの喫茶店は混みすぎていてゆっくりできないので、駅を出てすぐのところにあったパン屋さんでお茶をもらいました。
1.8ユーロ。
お茶を飲みながら、ドイツ語の勉強をします。
トイレも使わせてもらいました。有難い事に無料でした。
宿に向かう
いい時間になってきたので、宿に向かいます。
と思ったら、早速逆方向の電車に乗ってしまいました。
電車内で、
「この電車は空港に行くか?」
と訊かれましたが、
『私には分かりません』
といういつもの答えを返します。
質問されて『ワカラナーイ』と答えるのはもはや何度目か。
ちゃんと答えられるようになりたいものです。
なんとか宿の最寄り駅にたどり着き、そこから更にバスに乗ります。
バス停から歩いて6分くらいの所に、いい感じの集合住宅がありました。
こちらがハーブルク(Harburg)でのお宿です。
ハンブルク中央駅からは合計で40分くらいの距離でしょうか。
都会の騒々しさから離れ、緑豊かで落ち着いた住宅地といった趣です。
部屋の窓から周囲の緑がよく見えます。
ベッドルームが3つ、リビングと別にキッチンがあり、トイレも2つあります。
フライブルクのお宿も素敵な所にありましたが、こちらも負けていません。
ホストのお2人は、アイルランドからいらしているカップルです。
奥様は幼稚園の先生、旦那さんは化学の分野のエンジニアだそうです。
家の中を案内してもらい、コーヒーもいただきました。
平日朝6時には二人とも仕事で家を出るそうです。
その代わり、仕事の帰りは4時半くらいと早いようです。
ただし、旦那さんの方は夜7時くらいまで働いているそうです。
ドイツの会社にしては随分勤務時間が長い気がします。
機会があれば、仕事の状況を聞いてみたいです。
周囲を散歩
荷ほどきをして小休憩したあと、周囲の散歩に出かけます。
最寄駅の「Heimfeld」(ハイムフェルト)までは歩いて20分くらいかかりました。
「Meyer’s Park」という公園というか森のような所にも行きました。
夕食の時間
7時15分くらいに戻ってきたら、お二人は夕食中のご様子です。
シャワーの後、キッチンを使わせてもらい、パスタとスープを作ります。
昨日、スーパーの閉店間際に玉ねぎとじゃがいもを買っておいたので、なんとか食事にありつけました。
食後、キッチンを片付けていたら旦那さんもキッチンに入ってきました。
周囲を散歩してきた事や、家のWiFiがなぜか不通になった事に関して少しお話しました。
WiFiに関しては特に急いではいないので、また明日試してみる、と話して終わりにしました。
部屋は夜になるとかなり寒いです。
とはいえ、窓のブラインドを閉めると寒くなくなりました。
やはり窓は熱の逃げ道です。
今日は相当歩いたので、早めに寝ます。